小林 和弘
  • 東京福祉専門学校

学校長 小林 和弘

厚生労働省老健局総務課長
大臣官房審議官
関東信越厚生局長などを歴任
現在は社会福祉法人 同愛記念病院財団理事長
社会福祉法人 日本保育協会評議員

 東京福祉専門学校に入学された皆さん、入学おめでとうございます。心から歓迎します。

 福祉の世界でのスペシャリストを目指そうというその気持ちをぜひしっかりと持ち続けて、これからの学校生活を送ってもらいたいと思います。

 少子高齢化が急速に進む日本において福祉・介護、医療、子育て等にかかわるニーズは今後とも格段に高まっていく一方で、これらのニーズにしっかりと応えていくために必要とされる福祉専門職の数は圧倒的に不足しているのが現状です。2025年には高齢者に占める認知症の方の割合は5人に1人との推計もあり、2025年に全国で必要とされる介護スタッフは243万人 (2019年に比べ+32万人) といわれています。また、深刻化する少子化問題に対応するための子育て支援策の拡充は大きな社会問題となっており、その中でも保育スタッフの確保は重要な課題です。さらに、時代の流れの中で生じている新たな貧困問題等に対応するソーシャルワークの必要性も高まっているものの対応できる専門職の数は限られます。

 誰もが安心して歳を重ね、病気や事故により障害を抱えることになってもしっかりした福祉的対応が用意され、また子どもを持ちたい人が安心して子育てができるという社会はすべての人の共通の願いであり、このような福祉社会実現のために皆さんの力が必要とされています。そのためにも皆さんの学生生活を実りある、充実したものとする必要がありますが、何よりも先ず、皆さんが常に高い取り組み意欲を持つ必要があることは当然として、東京福祉専門学校は全力を挙げてその思いを実現することを手助けしたいと考えています。

 様々なライフスタイルに応じた各種の専門教育コース、多くの福祉現場での実習、各人の希望に応じた就職サポートなどをフルに活用してもらいたいと思います。また、そばには親身になって皆さんを教え、様々な相談に乗ってくれる多くの教職員がおります。さあ、福祉のスペシャリストを目指して、ともに頑張りましょう。