小林 和弘
  • 東京福祉専門学校

学校長 小林 和弘

厚生労働省老健局総務課長、 大臣官房審議官、 関東信越厚生局長を歴任 現在は、社会福祉法人 同愛記念病院財団会長、 社会福祉法人 日本保育協会評議員

 東京福祉専門学校卒業生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。

 この卒業という節目を迎えるにあたり、皆さんは様々な努力を積み重ねてこられました。まずは福祉専門職への第一段階クリアということになります。また、この日を迎えられたのは皆さんの努力もさることながら、周りの保護者や家族の方々の支えがあればこそであり、感謝の気持ちも忘れてはなりません。

 ただ、これからの長い社会人人生において、本校卒業、資格取得というのは実社会へのスタートラインについたに過ぎません。

 高齢化の進行に伴いますます増加する要介護高齢者への対応や、深刻化する少子化に備えるための各種子育て支援策の拡充等が求められている一方で、現場での福祉人材は不足したままです。このため年々介護福祉士や保育士などの処遇改善が進められ、皆さんには追い風が吹いています。ただ、心してほしいのは福祉の現場が求めるのは常に向上心ある質の高い福祉専門職です。

 本校において「実学教育」「人間教育」「国際教育」という理念に基づくカリキュラムや実習で皆さんが学んだ多くのことを、これからの実社会での具体的な活動の場面で大いに発揮してもらわなければなりませんが、皆さんは実社会、福祉の現場ではまだほんの新米です。これまで学んだ知識、技術を第一線の場で通用するものとしていくためには、常に謙虚に学びの心を持って取り組んでいただくことが必要です。これからの活躍に大いに期待しています。